竪穴式住居とカレー                    山田スイッチ

 私の家の庭には、4年前に思いつきで建てた縄文式の竪穴式住居があります。約10人の男友達がカレーライスを食べさせると言われて連れてこられ、「ここに穴を掘ってくれ。深さ1メートルぐらい。」とスコップを手渡され、「カレーが食べられるって話はどこにいったんだ!?」と我が身に起こった不幸を嘆きつつも、「直径3メートルの円に掘ったらカレーを食べさせてやる」と言われて、夏の暑い盛りにえんえん深さ1メートルまで掘り進むと、今度は「ナタで木を削って杭を作ってくれ。」とナタを渡され、「一体、何本だ?」と聞くと、「まあ、100本くらいかな」とサクッと言われ、「一体、いつになったらカレーを食べさせてくれんんだ~」と、人々が汗だくで、だまされながら作ったのがわが家の竪穴式住居なのです。

 掘った穴の周りを杭で囲って土の進入を防ぎ、中に杉の丸太で4本の柱を立て、5メートルぐらいの長めの棒50本と杉の皮付きの板400枚で屋根を葺いたわが家の竪穴式住居。

その影にはカレー一つにだまされて穴を掘った男たちのロマンが隠されていたのでした。

 建設にかかった日数は材料集めに2ヶ月、作業に4日間でした。

 おそらく、縄文時代にも人々はムラの男衆総出で住居を建て、女達はカレーではないにしても、イノシシ汁とかそういうものを作って、男達を鼓舞していたに違いありません。「イノシシ食べたらがんばるのよ~!」って。

(コラムニスト・青森県平川市)