◆縄文人の手仕事に魅せられて  若佐谷 秋子

 縄文という言葉すら私の生活には、全然関係ないと思っておりました。
ある時新聞に一枚の遺跡発掘の募集のチラシが入っており、近い場所でしたので仕事の内容もわからず応募し、あれからあっという間に月日は流れ、周りの方々に助けられ、先生方にも恵まれ、ふと気が付けば二十年になっており、今に至るとは思ってもいませんでした。
 だんだん縄文時代の出土品に触れているうちに自然に興味が湧いてきました。友達に誘われるままに、遠くまで見学に出かけるようになっておりました。
 そうしている内に自分でも作ってみたいという衝動にかられ、資料を集めるようになり、海に出かけてはベンケイ貝を拾い集め、貝輪づくりに没頭し、縄文人はカラムシで服を作っていたと聞けば、植えている人を一生懸命探し、家を訪ね、話に花が咲き意気投合し、苗を二株程分けてもらい、繊維を取り服とまではいきませんが楽しんでおります。
 私なりに縄文服をつくれば当然髪飾りが必要になります。今度は櫛づくりの講座に出かけてみたり、縄文ポシェットは木の皮、草、竹で編んだりと、何十個も作り、家族にはそんなに作ってどうするのとあきれられております。何日もかけたり、ある物は何ヶ月、その内に投げ出した物も数々、失敗の連続、でもその中から喜びもたくさんありました。共有する友達も増えました。
 出土品をまねて作っているうちに人様から見たらこんな物と思うかも知れませんが、私の宝物となりました。
 まだまだ挑戦したい物がたくさんあり、私の生活の一部になっており、縄文人の手仕事に魅せられてしまった私です。
(三内丸山遺跡ボランティアガイド)